ここしばらく土佐町森林組合の作業班にて臨時で働いています。

作業班で皆伐施業に伴う、ダブルエンドレス方式の架線を張る機会がありました。

備忘録までに今回の概要、手順を書き留めておこうと思います。


☆概要

1本目のエンドレスで搬器の前後移動、
2本目のエンドレスで吊り荷用ワイヤの昇降。

◆集材機
集材機

◆捨柱(エンドレス、主索用)

捨て柱


◆集材機巻き取り用アンカー材

アンカー材


◆エンドレス用元柱

エンドレス用元柱


◆エンドレス用先柱

エンドレス用先柱

◆搬器

搬器①
搬器②


☆今回の手順

①エンドレス用元柱、先柱、捨柱(集材機が巻き取りやすくするために滑車を据え付ける柱)主索用元柱、先柱、集材機巻き取り用アンカー材設置位置の選定。

②捨柱設置(エンドレス用滑車2個、主索用滑車1個設置)


③エンドレス用元柱設置(エンドレス用滑車を2個設置)


④主索用元柱設置(主索用滑車1個設置)


⑤エンドレス用先柱設置(エンドレス用滑車2個設置)(今回の控えは3箇所)


⑥エンドレス用先柱に設置した滑車から、バインダーを両方向から引いてくる。片方はエンドレス用元柱を経由し、捨柱を通して集材機へ。片方は捨柱を経由して集材機へ。

⑦引いてきたバインダーをロープに繋ぎ通していく。ロープを人力で通し切った後は集材機でロープを巻き取りながらワイヤ~エンドレスの順に通していく。

⑧エンドレスを繋ぎエンドレス1本目を張り上げる。

⑨張り上げたエンドレスにキトークリップを通す。キトークリップに主索を通し、エンドレスで先柱まで送る。


⑩先柱まで送った後は、主索を主索用先柱に固定。


⑪搬器を主索に乗せた後、ヒールブロックやバイスで主索を張り上げる(搬器もあげる)


⑫エンドレス2本目を張るため、ロープを搬器で先柱へ送る。ロープを通した後、搬器のドラムに巻きつけた上で、ワイヤ~エンドレスの順に通していく。

⑬巻き上げ用ワイヤを搬器に取り付ける。

⑭エンドレスのワイヤを繋ぎ、エンドレス2本目を張り上げる。



架線を張り上げた後は、集材作業開始。
ダブルエンドレス方式の架線を用いて、約1日半で集材した木材はこんな感じでした(写真の材に加えて11tトラック一車分)

集材した材

架線設置作業は、臨機応変な対応が必要とされる場面が多く、知識と経験が必要な作業であることを改めて実感した次第です。

架線は奥が深い。